UTOPIA
2009年発売の傑作アルバム『Velvet Velvet』から2年。本作は次なるアルバムに向けての先行ミニ・アルバム。リード・トラック「UTOPIA」はカーネーション得意のポップ職人技が煌めくグルーヴィーなキラー・チューン。ほか、東日本大震災後のライヴで直枝がその場で作曲し、直枝政広&梅津和時&tatsuのトリオで即興演奏されたインストゥルメンタル「女川」の新録、長谷川きよしの「もうあきてしまった」のカヴァー(大田譲ヴォーカル!)他、ライヴ・トラック含む全7曲収録。
01. UTOPIA
作詞・作曲:直枝政広
02. Electric Company
作詞・作曲:直枝政広
03. もうあきてしまった
作詞:津島玲 作曲:長谷川きよし
04. Turn
作詞・作曲:直枝政広
05. 女川
作曲:直枝政広
06. 未来の恋人たち (2011 Enoshima Session)
作詞:直枝政太郎 作曲:矢部浩志+直枝政太郎
07. Edo River (2011 Enoshima Session)
作詞・作曲:直枝政太郎
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新作構想中に3.11があり、見事に時間が止まってしまったのです。自分のルーツがじつは東北というのもあるけれど、喪失感があまりに大きすぎて、直後はステージ上で歌えなくなることもあったし、今歌うべき歌を取り戻すことについて、こんな真剣に考えたことは今までになかったかもしれない。
4月に渋谷の某ライヴ・バーで梅津和時さんとTatsuとセッションをする機会があって、20歳の頃に旅した石巻や女川の白い浜辺を想い即興演奏した「女川」という曲を今回のミニ・アルバムに再録、収めます。このように、どたばたな日常を暮らす中で溢れ出てしまう想いがアイデアや音となるわけですから、今後、日本の音楽は生きたドキュメンタリーとしての意味合いをますます強めてくるような気がします。
全力で楽しみ、祈り、歌う。ロック・バンドとして、音楽家としての瞬発力をアルバムの前にまずは目一杯詰め込んでみたいと思っています。
直枝政広(カーネーション)
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