2009年4月アーカイブ

ナオエのドンキー日記 2009 4月#3

 東京キネマ倶楽部にお越しくださったみなさん、各地公演に来てくれたみなさんどうもありがとう!


4月29日
 晴天。Caetano『Zii e Zie』とPrince『LotusFlow3r』購入。どちらも言うことなし!「そば久」でカレーそば。一年分の汗をかいたかも。

4月26日
 熟睡で10時半起き。晴天。朝飯をがっつり食う。13時鴬谷。東京キネマ倶楽部。会場に着いてまず今日の目玉、踊り場に設置した巨大な銅鑼(ドラ)を確認。それは直感だった。銅鑼企画は先日のリハ中に機材の照井くんと雑談している中でひらめき、その調達が可能と聞き一気にシナリオを書いた。トリオ+銅鑼。前例なし。カーネーション史上、ここまで斬新なステージはないだろう。ツアーの中でアイデアがどんどんふくらみ、進化するなんてこれはいい展開。とにかく浄化。そのための銅鑼。そして踊り場に盛り塩。無駄な怪我のないようここは縁起をかついで、おれがその空間とステージに関わるスタッフ、疲労もピークのメンバーたちをひとりひとり塩で清める。宗くんチームのおかげでリハでは出音と中音のバランスが素晴らしく、体験したことのないクリアな音が聴こえてきた。なので、こんなことは珍しいのだがモニター調整には一度も注文しなかった。そして本番。おれの叩く銅鑼をきっかけに中原さんのドラム・ソロ。そして「学校で何教わってんの」。お客さんがのっけから踊りだす。揺れる揺れる。最高の滑り出し。メンバーふたりだけの「Strange Days」と、続く「十字路」の間には鳥の大群の不吉な鳴き声のS.Eを用意し、ギターのフィードバックでその暗闇を消し去っていく。このパートは先日のリハからずっとそんなイメージが脳裏にあった。そして「ジェイソン」。怒りの涙の海を行く筏に乗って「ローマ函館」経由で「ぼうふら漂流族」へ。目の前の大海を越えるにはどうしてもおれとゆるず世代の歌謡の原点にあるとても大切な曲「愛のさざなみ」でこのツアーは昇天しなければならない。アンコールは、「恋するふたり」の余韻にあの『天国と地獄』の名台詞をはさんで「夜の煙突」でお祭り。絶滅の日は来ない。「そしてまた最初に戻ろうか」というおれの一言はデヴュー時のナンバー「ごきげんいかが工場長」にかかる。最後、おれとゆるずが踊り場のカーテンの後ろに消えると、中原さんが巫女となり、ひとり残って銅鑼を3回鳴らして場内を浄化。プレ公演の代々木、本ツアーの名古屋、大阪、鴬谷と続いた長い興奮の一夜はこれにて幕。これが夜明けのような瞬間であればいい。汗だくのまま物販コーナーで接客。会場打ち上げでは本くんからレアな素晴らしいトートバッグをいただく。空腹と疲労であまり飲めなかったけれど鴬谷で始発待ちの居酒屋。座敷でごきげんな関口直人氏大いに歌い踊る。これは縁起がいい。あ、ちゃんちゃりんこ、ちゃんちゃりんこ...。

[ ツアー開場時のBGM ]
・A Man's Wisdom Gives Him Patience / Ray Barbee (from 『In Full View』
・Where Was I / Teri Thornton    
・Commemorative Transfiguration & Communion At Magruder Park / Sufjan Stevens
  (from V.A /  『Am the Resurrection: A Tribute to John Fahey』
・Warning Sign / Talking Heads (from 『More Songs About Buildings and Food』
・Shadows Breaking Over My Head / The Left Banke
・I Choose You / James Pants (from 『Welcome』
・Wildman / Thee Headcoatees (from 『Girlsville』
・Sold! to the Nice Rich Man / The Welcome Wagon (from 『Welcome to the Welcom Wagon』 
・Youthless / Beck (from 『Modern Guilt』
・Home Before Dark / Nora Guthrie
・3rd Base, Dodger Stadium / Ry Cooder (from 『Chavez Ravine』 
・Tell Me Baby / Karmello Brooks
・Delayed Devotion / Duffy (from 『ROCKFERRY』) 
・Billy 1 / Los Lobos (from OST / 『I'm Not There』
・White Lie / The Shortwave Set
・Make Up Artist / Marching Band (from 『Spark Large』
・Hello It's Me / Mary J. Blige (from 『Growing Pains』)  
・(I Can't Get No) Satisfaction / John Scofield (from 『This Meets That』
・Butterflys Wing / Mercury Rev (from 『Snowflake Midnight』
・Every Little Bit Hurts / Spencer Davis Group (from 『Best of Spencer Davis Group』 




4月25日
 寒い大雨。冬物の上着。マッサージのあと蕎麦屋でたぬきそば。新宿へ向かう。車中、西村賢太「どうで死ぬ身の一踊り」読了。藤澤清造全集刊行にむけての熱情、そのくだりは読書欲そそられる素材。というか、それがなければまったく救いがないという恐ろしい私小説。喫茶店で一息ついてタワレコへ。イヴェント。この悪天候の中、大勢の方々が集まってくれてたいへん盛り上がった。感謝しきれない。握手、サイン、握手。四ッ谷のムンバイで飯。 

 

■名古屋~大阪


ナオエのドンキー日記 2009 4月#2

 名古屋と大阪公演にご来場のみなさんありがとうございました。さぁて、25日は新宿タワーでイヴェント。26日はジェイソン発売記念Springツアーのファイナル、東京キネマ倶楽部です。怒濤の全方位メニューはまたもや更新。さらには秘密の企画もあります。目ん玉飛び出るようなおもしろいステージをお観せしましょう。御期待ください。カーネーションをお見逃しのないよう。是非ともそのすべてを体験してください。そして「ジェイソン」のラジオ・リクエスト(こちらから)もガンガンによろしくね。

4月23日
 10時に起きてM自動車へ車を預けてからリハへ向かう。13時に西荻窪。PAの宗くんとは20年ぶりか。ラ・ママではよくお世話になった。照明の馬場さんは当日は来れないが、代役の原さんとともにリハに立ち会ってアイデアを語ってくれた。キネマ倶楽部公演は新ネタに加え、過去にない意外な仕掛けも増えた。じっくりとあれやこれやを確かめつつ、16時すぎから通しリハ。終ったのは19時半。ずしっと、ツアーの成果が音に出ていてとてもいい感じにできた。手応え十分。今回はヘヴィ級のメニュー。終了後の夜風がとても気持ちよかった。とん八でとんかつ食ってから軽く飲み。

4月22日
 キネマ倶楽部の内容決まる。今日はようやく休み。とはいえFM用のコメントの要請あり。こういうひとりしゃべり仕事はProToolsで自分で録音しちゃうのが一番気楽でいい。ソフト立ち上げたついでにそのまま某S.Eを制作。蕎麦屋で野菜天ざる。レンタル・ヴィデオ屋でデータ用CD-Rと『フラガール』のリユースDVD購入。たまには気持ちよく泣くためだけに映画を観たいものよ。

4月21日
 くもりのち雨。夕方になるとけっこう吹き付ける雨となった。Juiceの取材で渋谷。飯食って、ざっと服を見てまわるが、チェック柄のシャツばかり。噂には聞いていたけれど、どの店も同じような素材と色使いで地味。男物は弱い。タワレコに寄ってBeirut『March of the Zapotec And Realpeople Holland』とベック『ワン・フット・イン・ザ・グレイヴ』(デラックス・エディション)を購入。読書は西村賢太。空前の馬鹿騒ぎのためにもキネマの演出等を細かく練る。

4月19日
 早起きをひきずっている。ライヴの日はたくさん眠りたいのだが...。ホテルのカーテンは薄く、朝陽が眩しい。起きてメジャー・リーグを見る。12時にFM802で収録。弾き語り2曲とおしゃべり。気持ちよく歌わせてもらった。これは母の日に放送されるという。心斎橋に戻り、川福でうどん。いったんホテルに戻りBSつけたらグループ・サウンズの番組(どうやら再放送らしい)。そこにデイヴ平尾はいないけれど、ゴールデン・カップスの演奏に引き込まれる。暑い。ドトールでアイス・コーヒー買ってルイード入り。機材の照井くんが買ってきてくれた551食ってリハ、温かい音で音決めがすごくやりやすい。本番前、会場に流れるBGMを聴きながら「いい選曲したなぁ」と満足。本番のステージ上は音のバランスが少し変わったのでびびったが、なんとかふんばる。ライヴとはこういうものだ。ルイードははじめてだったけれどいい会場だ。とにかくお客さんとともに揺れ、盛り上がる。終演後は物販でサイン、握手、サイン。大阪、今後もよろしくね~!楽屋にキング・ジョーくんと安田さんが来てくれた。打ち上げでも安室ちゃんの話。お二方も「NEW LOOK」が大好きだという。あれは奇蹟の一曲でしょう。こってり味のつまみで飲み、二次会は前にも行った和風の店。ここも旨いんだ。ワインを数杯。

4月18日
 大阪についてタクシー乗って長堀地下のインデアン・カレー。はじめて食べた中原さん興奮。電車で難波。タワレコ難波店の場所がよくわからず機材の照井くんに「どこだ?」と電話。ビックカメラの裏?何もねぇよ。というわけで重い荷物背負ってあちこちひぃひぃ歩く。楽屋で安田さんから謎の黒人歌手フレディ「関西空港」のCDを紹介される。弾き語りとトーク(with 安田さん)とサイン会。質問もたくさんもらってなごやかなイヴェントになった。バウンディ大阪支社に移動してFM COCOLOの収録。DJ加美さんのおもしろトーク炸裂。こちらもたのしく終えて、おれと安田さんはレコード・ハンティング。チェット・アトキンス&ドク・ワトソン。心の歌謡曲、森田健作「さらば涙と言おう」と麻生よう子「逃避行」。アーサー・ブラウン「ファイアー!」とストーンズ「ダイスをころがせ」(変形ジャケ)のシングル。居酒屋に集合して元気なバウンディ担当者との懇親会。24時、Barに移動するも見事に気絶。

4月17日
 ゆうべは開場BGMの制作で時間を食った。名古屋駅で3人集合してタクシー。TOKUZOに着いて今池ワイルド・ハニーの店長に挨拶。リハはおれの調子悪く、身体に力が入らない。いくら集中しようとしても無駄。途中珍しく休憩いれたりする。メンバー全員でコメダに行ってハンバーガー。見た目はやたらとでかいが、ふにゃっとしているから一切れ一口でいける。本番は滑り出しOK。途中から身体のバランスが妙で、きつかったが熱く演奏を終える。お客さんに助けられた。ありがとう。サイン、握手、サイン。ひとりひとりが温かい声をかけてくれてすごくうれしかった。名古屋また来ますよ~。ワイルドハニーに飛び込んで、何故か帯付きLPピンク・フロイド『原子心母』とラスカルズのCDを買う。打ち上げでは森田さんとディープ・ソウルの話。おみやげに幻の(日本の)キャラヴァンのCDをいただく。
 

4月15日
 「ジェイソン」発売!!!!よろしく!!!朝9時起き。ヤンキース松井が打たないと日本の景気は上がらないという気がしてきた。今日はいい天気だぞ西荻。そのスタジオに入る前に中古レコード屋さんでディランの2枚組ブートLP『WW2』とジョニー・リヴァース『フォーク・ロックを歌う』を購入。リハ三日目。全曲さらってへろへろ。自然食屋さんで豆腐ステーキ。新宿から山手線に乗ったはいいが寝てしまい気がついたら東京。京急の最終にぎりぎりセーフ。

 

ナオエのドンキー日記 2009 4月#1

 こんにちは!元気にやっています。さてさて本日は「ジェイソン」発売、そして東名阪ツアーが近づいてきました。ジェイソン発売記念ツアー。17日は名古屋TOKUZO、19日は心斎橋のルイードですね。久しぶりの関西公演にみなさん是非ともお越し下さい(中日の18日の15時からはタワー・レコード難波店にてインストア・イヴェントもあります。司会は安田謙一さんです)。今回のツアーはどっぷり濃厚なメニューですから"春の嵐"とでも言うべきアッパーなステージになります。来ないと損するよ~。おいでね。マーチャンダイズもとんでもないことになっていますよ。何もかもお楽しみに。どうぞよろしく。

 

4月14日
 早起き。ヤンキース見ながらPC作業。電車にのってリハへ。新ネタも多いが、ガシガシとアレンジをすすめてゆく。図太くなった。笑いのたえない現場。空き時間に「帰ってきたヨッパライ」をセッションするロック・トリオも珍しい。中原さんは今日もメロンパン。ゆるずとおれは間食なし。やっぱり若いってすばらしい。外は大雨。メンチ定食を食ってから軽く瓶ビール飲む。

4月13日
 今日から東名阪用のリハ開始。車が空いていて助かった。いいかんじの滑り出し。グルーヴも、そして何もかもが格別にいい音で鳴っている。今日の中原さんは焼きたてのメロンパンを食べていた。ゆるずはばってら。おれは間食をやめて3日たつ。

 

4月8日
 i-Radioの収録。行さんと楽しいおしゃべりを二回分。そして事務所に寄ってから六本木へ。湯浅湾3時間ライヴ。もうこの時点でへろへろで床に。レイジーで温かい音の塊の連続で気が遠くなりかけた。

4月7日
 Shibuya O-EASTにて。ZPZ公演を楽しむ。この日はPAがちょっとね~。終演後、ドゥイージルは舞台に残って握手大会。もちろん「ジェイソン」渡して握手してきた。

4月4日
 マッサージ。本屋に飛び込んで、石原さんから教わった西村賢太『どうで死ぬ身の一踊り』 (講談社文庫)を買う。ディランのリマスター盤『New Morning』を聴く。曲作り。

4月3日
 事務所でラジオ用コメント10本録音。急いで西荻。岡崎武志さんたちの飲み会へちょこっと参加。ZPZイヴェントでお世話になった工作舎の石原さんから「なぞなぞ商会」の秘蔵音源をそっと手渡される。80年代初頭、新宿ロフトでなぞなぞ商会のライヴは拝見したことがある。演劇とザッパ音楽の融合。名古屋の財産ともいえる幻のバンド。なぞなぞ商会『大雑把』というカセットはその会場で買ったのか、後にどこかのレコ屋で手に入れたのだったか、ずっと大切に保管してきた。演奏も最高だが、その妄想の構築性がはちゃめちゃで面白いのだ。その後、スタッフとインド屋。しかしそこの生ビールが異様に酸っぱいので半分残した。相当古いの飲まされたんじゃないか?口直しに写真家の鈴木淳哉くんがいるBarへ。落ち着いたすごくいい店。マティーニ効いて帰りの電車はほとんど爆睡のあっという間。

 

Profile

直枝政広
カーネーションのバンマス

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New Release


New Maxi Single 『ジェイソン』
2009.4.15 release


『宇宙の柳、たましいの下着』
直枝 政広


『HOPKINS CREEK』
直枝 政広