4年ぶりのアルバムリリース決定!

常にミュージック・ラヴァーから熱い支持を受け続けてきたロック・バンド、カーネーション。2012年9月に発表された『SWEET ROMANCE』以来、約4年ぶり16枚目となるオリジナルアルバム 『Multimodal Sentiment』(マルチモーダル・センチメント)が7月13日に発売決定しました!
昨年末に7インチシングルでリリースされた「アダムスキー」と「メテオ定食」のAlbum Mixを始め全12曲収録。アルバム全曲のインストゥルメンタル・ヴァージョンを収録したボーナスCD付きの2枚組。
結成33年という長い活動期間を経ながらも、若きリスナーから円熟のマニアまでをも魅了するカーネーション・サウンドは、今作でも新境地を提示。今年3月発売の大森靖子の最新アルバム『TOKYO BLACK HOLE』収録の「無修正ロマンティック ~延長戦~」では直枝政広が楽曲提供し、大森とのデュエット が話題になりましたが、その続編「続・無修正ロマンティック ~泥仕合~」を今作に収録。ほか、大谷能生、川本真琴、佐藤優介(カメラ=万年筆)、sugarbeans、徳澤青弦、西川弘剛(GRAPEVINE)、張替智広(HALIFANIE、キンモクセイ)、松江潤と、今作でも豪華なメンバーがゲスト参加。
木村豊(Central67)がアートディレクションを担当。マルチモーダル=多様な、多峰性。センチメント=情緒、感情。様々なオーディオ装置が積み上げられたジャケットは、アルバムの音楽性の異様なレンジの広さを表現しているように見える。


album-image 「Multimodal Sentiment」
2016年7月13日発売
CRCP-40468/9 ¥3,056+税

Multimodal Sentiment

[DISC 1]

  1. まともになりたい
  2. WARUGI
  3. Lost in the Stars
  4. いつかここで会いましょう
  5. Pendulum Lab
  6. 跳べ!アオガエル
  7. アダムスキー (Album Mix)
  8. Autumn’s End
  9. E.B.I.
  10. 続・無修正ロマンティック ~泥仕合~
  11. Blank and Margin
  12. メテオ定食 (Album Mix)
  13. of an ordered list

[DISC 2]
アルバム全曲のインストゥルメンタル・ヴァージョンを収録。

<参加アーティスト>
大谷能生、大森靖子、川本真琴、佐藤優介(カメラ=万年筆)、sugarbeans、徳澤青弦、西川弘剛(GRAPEVINE)、張替智広(HALIFANIE、キンモクセイ)、松江潤 他


直枝政広セルフライナーノーツ

 4年ぶりの新作である。7インチにもなった「アダムスキー」を公表してからは曲が出来るたびにライヴで披露した。初春に制作を開始すると『Multimodal Sentiment』というタイトルの通り多種多様なイメージの曲が湧き出てきて驚いたが、やはり濃密でカーネーションらしいアルバムになった。
 プロデュース、ライヴ・ツアー、アーカイヴスにまつわる仕事で多忙を極めていたので、ゆっくりとだが自分の未来に向けてヴィジョンを確かめつつ動き出せたのはここ1年ほどだ。
 音楽的なムーヴメントが不在の時代にどんな音を作るのか。では、普遍性とは何か。新しさとは何か。長い移動中にも、町でボーっとしていても、おいしいものを食べている時にも大概そういういうことを考えた。いよいよ頭がパンクしそうになった頃、「メテオ定食」という曲ができて目の前が開けた。"やる気がどこにも見当たらないのさ"と歌ったことは本当のことだった。やる気がない時にはやる気がないと歌えばよいのだ。それからは歌詞で悩む事がなくなった。
「いつかここで会いましょう」の詩情は1994年の「Edo River」の続編といえるものだ。土手の向こうの田園地帯に佇む学校から聞こえてくる幽霊のように捩じれた夕方のチャイムがこのバンドの新しい始まりを示す合図だった。
 デザインの打ち合わせはリズム録音がはじまってまだ間もない頃。曲も半分ほどしか揃っていなかったのだが、木村豊さんに「さらけ出していい時ですね。ジャンクのオーディオでも古いレコードでも大事な物を何もかも盛り込んでしまっていいのかもしれません。ぼくたちはもうそこを恥じたり隠す必要はないのです」と伝えた。最終的にオーディオの怪物みたいな祭壇が出来あがったのだが、これこそがこのアルバムの目指す到達点だと確信できたし、撮影後にも曲のまとめをする中、このヴィジュアルがぼくたちにさらなる勇気と目標を与えてくれることになった。
 偶然と出会い、ありとあらゆる思い出に乾杯。
 どんな時もライヴで盛り上げてくれたお客さんたちすべてに、そして音楽にまつわる歴史のすべてとあらゆる無駄な妄想やレコードを愛してやまない勇気ある音楽馬鹿たちに本作を捧げたい。